園からのお知らせ

令和2年度作品展

2021年3月1日 |

2月27日、作品展がありました。コロナの影響でいつもより遅い開催となり、見学の時間もクラス別に行うなど、密を避けての作品展になりました。子どもたちの素晴らしい作品はいつもと変わらず、純粋でかわいい素敵な作品ができていました。

今年の作品展は、絵本作家 加古里子(かこさとし)さんの絵本の世界をテーマにしています。ロビーには代表作「からすのお店やさん」シリーズから、様々なお店屋さんを各クラス分担して制作しました。正面には、からすたちがたくさんとまった、大きな木が、見学のみなさんをお迎えします。葉っぱは花組さんと星組さんが作ってくれました。からすは月組さん。

生き生きとしたカラスが描かれていました。

看板は絵本の表紙のイメージから。

月組のパン屋さん。
月組の天ぷら屋さん。
絵本に出てくるいろんなパンを紙粘土で作って彩色しています。
天ぷらも、本物みたいにおいしそう。
星組は蕎麦屋さんと。
八百屋さんです。
色とりどりの果物や野菜たち。
立派なキャベツや大根も。

色々な種類のそばやうどんも出来ました。

花組はお菓子屋さん。
みんなで飾り付けです。
ケーキにドーナツ、アイスクリームもありますね。カラフルできれいですね。
クッキーにおせんべい、ぺろぺろキャンディー。いろんなお菓子ができています。みんな、たべたくなりました。

つぼみ組さんは、絵本「ゆきのひ」から、雪だるまを制作。それぞれちっがったマフラーと帽子をかぶったかわいい雪だるまを制作しました。かわいいお顔がたまりません。

空には雪と、毛糸の帽子が飛んでいます。

つぼみ組の絵画制作展示。

赤鬼と青鬼。足があるのでしょうか、かわいい鬼たち!

ふわふわの羊さん。

スイカの模様と種を描いた制作。

カエルさんたち。

子どもが描く顔はどうしこんなにかわいくなるのか、、、。

足形の幽霊の制作。

どんぐりころころ、紙の上を転がしてみました。

これより年中星組。絵本「ゆきのひのおはなし」と「あめのひのおはなし」より。

ゆきのひは、毛糸の帽子をかぶった自分を描きました。
あめのひは、傘をさした自分を描いています。もうしっかり身体まで描けるようになった星組さんです。

コンテパステルで描いたふくろう。

秋の小人、魔法で葉っぱを赤く染めていきます。

大根と人参。

カラスの八百屋さん。

雨の日のおしゃれなカタツムリ。

綿棒で描いたてんてん花。

宇宙。

金魚鉢。

自由画より。虫が得意な園児。好きなものがあるって素敵のことです。

自由画より、雪の日。幸せな雪の日の一場面。

大きな色画用紙に、黒い絵の具で、鬼を堂々と描いています。

ここから年少花組で、加古さんの代表作の一つだるまちゃんシリーズから「だるまちゃんとかみなりちゃん」

花組さんの展示風景。四つ切、大きな画用紙、

八つ切り、小さな画用紙。

カラフルな小鳥さん。

だるまさんとツリー。

絵本「ジオジオのかんむり」より
ジオジオと小鳥たち。

粘土で顔を作ってみました。

果物家族。
三匹のこぶた。
花「コスモス」
同じ花を見て描いても、いろんな造形が生まれます。
子どもたちが生み出す造形にはいつも感動すら覚えます。教えることはなにもなく、持ってるものを引き出すのみ。

ラディッシュ。かわいいものを可愛く描く。

大好きな人の顔をカラフルに。

年長月組さんは、絵本「かわ」より、川が生まれ大きな川となって、海にそそぐまでを、絵本を見ながら学習し、共同制作につなげました。加古さんの科学者としての一面を感じる絵本です。

山に降った雨が川となり、やがて海まで流れていく過程で、田んぼを潤し、町を流れ、私たちの生活ともつながる川。特に柳川に住む私たちには、川は身近な題材です。

ここはクリークが巡らされた柳川の街。幼稚園や学校、川下りの舟もありますね。
田んぼや畑にも川の水は欠かせません。
みんなで作った小さな家や建物、船や木を並べていきます。
街には自分たちの姿も。

マチスの切り絵からイメージを得て、カラフルな切り紙の制作を試みてみました。

色と形が織りなす造形の世界を堪能したようです。

マチスの世界を、すぐに体現できる子どもの力に驚かされました。
色も形も、大切なことは純粋な心なのだと感じました。

ビー玉が作った造形に、少し色面を加えたデザインが。

生きたワタリガニを見て描いているので、生き生きしています。
生き生きした中にも、子どもらしいユーモラスな蟹が描けました。
雨の日のあじさい。しっとり美しいあじさいの花、
小さい花で構成されたあじさいの花が、子どもの造形と重なり、また面白いものが生まれます。
絵本「かさじぞう」より。優しいおじいさんと、それを見守るかさじぞう。日本の良き心を絵本から受け取り、表現する作品です。
和紙が生み出す優しい感じと、このお話がマッチして、いい雰囲気の絵になります。それに子どもの描くお地蔵様のお顔が優しいですね。
赤と白のシクラメン。
展示風景。
たらしこみ技法で描いたカメレオン。
戸外スケッチで描いたお堂。

絵手紙風水墨画。

台紙のいろを事前に自分で好きな色に着彩した、凹版画。
虫を描いていますが、それぞれ面白い形の虫たちが、色とりどりに黒の中に浮かび上がる美しい作品になっています。

学校外部評価委員 意見書「作品展を見学して」

今年も作品展を見学させていただいた。今年は加古 里子(かこさとし)さんの絵本をテーマとして取り上げられていた。玄関ロビーには、大きな木にとまった年長組のカラスのパン屋さんのカラスたちがお出迎えしてくれていた。木をくぐると、各クラスが作ったカラスシリーズの様々なお店がにぎやかにかわいく店開きをしており、一つ一つ丁寧に制作した作品からは、隅々まで指導の手が行き届いていることが理解できた。指導せれている理事長先生の説明を聞きながら各クラスの絵画制作を拝見した。発達段階に則しながらも、きわめてレベルの高い制作には毎年驚かされるが、どの課題もしっかりとしたねらいの上に工夫をされた教材で、子どもが自由に描く楽しさをさを保ちつつ、しっかり技術や感性の育ちを保証していることがうかがえる。美術教育学会の正会員でもいらっしゃり、ご自身も画家である理事長先生の、長年の保育現場での経験と指導力があって、このような高いレベルの作品展になっているのだと思われる。理事長先生のお話では、作品展に飾っている絵は一定のねらいをもって指導している作品になってしまうが、大きな紙に特にテーマもなく好きに描いたり、自由画帳に好きな時に思いのまま描く自由画などと両輪で制作活動は成り立っているとのこと。子どもたちの造形活動は、砂場や自然物の観察など広く深い子どもたちの活動や思いも含めているというところに、この園の教育の理念を感じた。来年また拝見させていただくことを楽しみにしている。

西九州大学短期大学部 幼児保育学科(造形美術担当)教授 牛丸和人

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